稲作の最初の工程「種籾の選別」【VEGETAPSY4コマ-STORY134】

お父ちゃんは稲作の時期が近づいてくるたびに、こう言います。
竹義(TAKEYOSI):
おい!!明日は「籾蒔き(米の播種作業)」をするから、明日のスーパーマーケットの仕事を休みなさい!!
得(EL):それならもっと早く日程を教えてよ!!

稲作の一番最初の仕事は、種籾の選別からスタートします。
中身の詰まっている種籾の中から、中身の入っていない駄目な種籾を除外する工程です。
お父ちゃんはいつも大きなポリバケツを使用しています。
お父ちゃんが作業を行う場所は決まっていて家の裏にある井戸で作業を行います。

大きなポリバケツにたっぷりの真水を入れた後、その中に塩を入れて”塩水”を作っていきます。
塩水濃度は適当です。でも、そのままではどのくらいの濃度なのかわかりません。
目安として生卵を一つ、塩水の中に入れておきます。
その生卵が水面付近に浮いてくる程度の塩水を作るのです。
お父ちゃんはいつも、塩水作りが終わると塩水濃度調整の時に使用した卵を、茹でて食べます。

濃度調整をした塩水の中に、種籾を投入します。
そして混ぜます。
すると時間の経過とともに、中身の入っていない駄目な種籾が水面に浮いてきます。その種籾を”ざる(strainer)”で掬い取り、除外します。
その工程を数回繰り返していきます。

種籾に塩分が付着していると、発芽した後に芽が枯れてしまうので、真水で種籾をよく洗うことが重要になってきます。
再度ポリバケツに真水を入れ、その中に洗った種籾を投入します。
種子消毒用の農薬をたっぷり入れてから、木の棒を使用して農薬がなじむように混ぜておきます。
その状態のまま、一晩漬けておきます。