現実と向き合う事の難しさ【VEGETAPSY4コマ-STORY132】

お父ちゃんの手術は、無事に終了しました。
病院を脱走したお父ちゃんが家に帰って来た時は、”どうなるか?”という心配もありました。
お父ちゃんは手術が終わった後、ベッドの中で険しい表情をしたまま、自分の左手を見つめていました。

医師:竹義さん(TAKEYOSI)。
   左手の包帯を外して、ご自分の手をしっかりと見ておいてください。
竹義(TAKEYOSI):嫌だ!!
        どうして包帯を外さないといけないんだ!!

医師:
あなたたちも、この手をしっかりと見ておいてください。
これから先、竹義さん(TAKEYOSI)の生活状況は一変するかもしれません。
今の現状をしっかりと受け止めてあげてください。

お父ちゃんはとても悲しそうな顔をしていました。
そして親指を失った自分の左手を見つめていた。
お父ちゃんが”左手の親指を失う”という事は、貝の仕事が出来ないことを意味していた。
職人として仕事に打ち込んできたお父ちゃんにもプライドがあり、そのプライドが邪魔をして、今の現実と向き合う事を難しくさせていた。