“乗用型田植え機”VS”歩行型田植え機”【VEGETAPSY4コマ-STORY138】

私たちがスーパーマーケットの仕事のため田植えを手伝えない日には、お父ちゃんが一人で田植え作業を行います。
使用している田植え機は一般的に使用されている”乗用型田植え機”ではなく、”歩行型田植え機”を使用しています。
最近お父ちゃんは足や腰が痛いそうで、”乗用型田植え機”が欲しいと言っています。

最近の農機具も進化しており、”乗用型田植え機”は小さいサイズの物でも「8条植え」が主流です。
しかしこの”歩行型田植え機”は「2条植え」です。
ガソリンを使用するため動力で動きますが歩かなければいけません。
そんなにスピードが出ないので時間もかかり、「2条植え」のため歩く距離も多くなります。
昔、喜単所(お母ちゃんの実家)が新しく”乗用型田植え機”を購入しました。
その時にお父ちゃんが、それまで使用していた”歩行型田植え機”と米の播種作業の時に使用する”播種機”をセットにして譲り受けたものです。

年代的にものすごく古いものなので、ベルトコンベアに小石が詰まって動かなくなることもよくあります。
☆イラストは”乗用型田植え機”の4条植タイプ。

①まず機械の中に受け皿があるので、そこに育苗トレーを置き、一番奥まで差し込みます。
すると歯車とチェーンによって少しずつ押し戻されてきます。
②押し戻される際”爪”が作動し、育苗トレーの底側から一列ずつ苗を引き抜きます。育苗箱の真下には小さなベルトコンベアがあり、引き抜かれた苗はベルトコンベアに上に置かれます。
③ベルトコンベアは左右2つあり、それぞれ外側に向かって回っています。
ベルトコンベアによって流れていく苗は、端の方から順に”植え付け専用の爪”によって引きちぎられ、2~3本ずつ定植されていきます。

管理人の家で使用していた田植え機は大手メーカーの物ではなく、しかもほぼ壊れかけておりました。
小石がよく入り込んでしまうのはベルトコンベアと、育苗トレーを押し戻す歯車やチェーン部分。
小石が詰まってしまった場合には、手で田んぼの泥水を掬い取って洗い流すか、ハンドルを握って”歩行型田植え機”を激しく揺する、または蹴飛ばす。
大体はこれで解決します。

竹義(TAKEYOSI):曲がっているぞ!!真っ直ぐに進め!!
得(EL):うるさいなぁ…

これが米農家で使用されている主流の”乗用型田植え機”。

 

こちらが”歩行型田植え機”。
日本の大手農機具メーカーが販売している”歩行型田植え機”は精密に組み立てられているため、小石が入り込んでしまうことはまれです。
“乗用型田植え機”は面積が広い田んぼで使用され、”歩行型田植え機”は小回りが利き、比較的小さな田んぼで使用されています。

“乗用型田植え機”には一度に16枚の育苗トレーを積載することが出来ますが、”歩行型田植え機”に積載できる育苗トレーの枚数は2枚または3枚だけ。
田んぼの真ん中で育苗トレーが空っぽになると、新しい育苗トレーを田んぼの端まで歩いて取りに行かなければなりません。
ですので、一往復終了するたびに空の育苗トレーと新しい育苗トレーを入れ替えなければいけないので、予備の育苗トレーの配置場所を工夫する必要がありました。