「ヒアリに噛まれた」「蚊に刺された」そんな時の対処は?【VEGETAPSY4コマ-STORY123】


水与(YARI):ねぇ、あれを見て!!
     テレビで重大なニュースを放送してるよ!!
得(EL):え?どのニュースなの?

得(EL):はぁ?ヒアリ?それはいったい何?
水与(YARI):最近になって公園に看板が立っているのを見かけるでしょう?
     その注意喚起の対象物だよ。

得(EL):その看板とは、これの事ですか?
水与(YARI):そう、それの事です。


ーヒアリって何?ー
ヒアリ(Red imported fire ant)とは現在世界中で生息領域が拡大している”特定外来生物”です。
元々は南米原産のアリですが、物資の流通や人の流動などにより現在ではアメリカやオーストラリア、台湾など太平洋諸国に広がっています。
極めて高い毒性(主にアルカロイド毒)と強力な針を持ち、見た目は「体全体が赤褐色で、腹部は黒っぽい赤色をしている」蟻。
噛まれたり刺されると痒みや激しい痛みがあり、火傷をしたように熱くなるため”火蟻”といいます。

ー刺された場合の症状ー
・軽度の場合は刺された瞬間に「熱い!!」と感じる痛みがある。
その後痒みが出た後、10時間ほどで膿が出てきます。
・中度の場合は、刺されてから数分~数十分で部分的または全身に痒みを伴う蕁麻疹が出ることもあります。
・重度の場合は、刺されてから数分~数十分で「息苦しさ」「声の枯れ」「激しい動機やめまい」また「血圧低下、呼吸困難、意識障害」など「アナフィラキシーショック症状」が現れます。この場合にはすぐに医療機関での受診が急務です。
刺されることで命にかかわることは稀ですが、噛まれた後は20分~30分ほどは安静にしておき、体調に変化があればすぐに病院に行きましょう。

ー衣服に付いた場合はどうするの?ー
ヒアリ(Red imported fire ant)の性格は非常に攻撃性が高いです。
もし衣服などに付着していたヒアリを見つけても決して手で振り払ってはいけません。ヒアリが逆上し、余計に攻撃的になってしまいます。

取り敢えずまずは体を振って払い落としましょう。
これを「ヒアリダンス(Red imported fire ant-Dance)」と言います。

犬などのペットの散歩にも注意を払わなくてはいけません。犬などが興味を示し、近づいてしまうと危険です。ヒアリやヒアリの蟻塚を見つけたら直ちにその場から離れましょう。
ペットの体にヒアリが付いてしまった場合は、タオルなどで払い落としてください。
ペットも刺された場合には人間と同じような症状が出ますので、その時は動物病院に行きましょう。

ーヒアリ(Red imported fire ant)の見分け方ー
・赤っぽく、つやつやしている。腹部の色は暗め。
・行列を作っている蟻の大きさが2.5㎜~6.5㎜と大きさにバラつきがある。
・土で大きな蟻塚を形成する。

ヒアリ(Red imported fire ant)は花の蜜や樹液、昆虫の他、トカゲなども食べます。農業分野では大きな蟻塚を作るため、牧草地を荒らしたり、牛などの家畜も被害が出ます。不思議な事に電気系統の場所も好きなため、農業機械の故障などにもつながります。
現在の日本ではまだ定着していないので大きな被害はありませんが、これから先牧場や農場、ゴルフ場、学校の校庭などに影響が出てくるかもしれません。

※ヒアリ(Red imported fire ant)は「特定外来生物」に指定されています。
生きたまま持ち歩くことは禁止されています。
罰則も定められています。(法人の場合は1億円の罰金が科せられることもあります。)


ー蚊に刺されないように工夫をしよう!!ー

「蚊(mosquito)」は皆さんご存知の通り、人や動物などから吸血し様々な病気の原因菌やウィルスを媒介する衛生害虫です。
ヒトスジシマカが人に感染させる主な病気は
・デング熱
・ジカウィルス病
・チクングニア熱
・黄熱
・犬糸状虫(犬のフィラリア症)など様々です。
日本では約120種類の蚊が生息しています。ヒトスジシマカやネッタイシマカ、アカイエカ、チカイエカなどですが、マラリアやデング熱といった病気の元凶を媒介するのは主に、「ヒトスジシマカ」と「ネッタイシマカ」です。
デング熱については、2014年に東京の代々木公園にてデング熱が蔓延したことは記憶にも新しいです。
2015年以降は日本国内で蚊に刺されデング熱を発症した例は確認されていませんが、海外に旅行に出かけた後帰国して発症する例が、毎年約100名ほどいらっしゃいます。

ー蚊の特徴ー
・ヒトスジシマカ
活動時間は朝、夕方。人家、藪、公園などの低木の葉の裏や茂みの中で待ち伏せしている。卵で越冬し、寿命は約1ヶ月。
・アカイエカ
活動時間は主に夜。人家、藪、公園などで獲物を探索している。成虫で越冬し、寿命は約1ヶ月~6ヶ月。
・チカイエカ
活動時間は一日中。主に、ビルの地下や商業施設で獲物を探索。成虫で越冬し、寿命は約1ヶ月。寒さに強いので、秋や冬にも活動します。
※ふ化から成虫になるまでに期間は約15日。日本では7月、8月に多く出没する。
※蚊は人から出る二酸化炭素や汗の成分、体温を感知し、公園などで歩いている場合などでも4~5mの距離が離れていても寄ってきます。

6月~9月までの限定期間ですが『毎週土曜日・日曜日はボウフラ退治の日!!』という啓発が広がっています。
せめて家の周りだけでも蚊に刺されないようにしようという取り組みです。

ーボウフラ退治の方法ー
ヒトスジシマカを減らすにはどうすればよいのでしょう?
蚊が多く発生する6月~9月の期間、家の周りにある発生源。そこに溜まっている水を捨てれば蚊は減ります。ボウフラと蛹は水がなければ生きていくことが出来ません。一週間に一度、水を捨てましょう。

ー発生源の確認をしてみようー
自宅周辺の発生源には「動かせる発生源」と「動かせない発生源」があります。
・動かせる発生源
植木鉢や種蒔き用の発泡スチロール、置きっぱなしのバケツやビニールシートなど。
溜まっている水を捨て、伏せて置きましょう。ビニールシートなどは屋内や雨の当たらない場所に移動しておきましょう。
・動かせない発生源
手水鉢や雨水をためておくための大型のタンク。竹の切り株など。
ビニールシートなどで覆う(雨水が溜まらないように注意する事)。鉢の底に穴を開ける。竹の切り株には砂を入れる。など。
墓石の花立てや公園などに設置された古タイヤ、排水溝なども該当します。
公共の場所については各地管理者に相談しましょう。

ーディート/イカリジン蚊の忌避剤についてー
虫よけスプレーはハーブなどを使って“寄せ付けない効果”があります。
塗るタイプの忌避剤も開発されています。
専門家がよくおすすめするのが「ディート」という成分が入っている忌避剤と「イカリジン」という成分が入った忌避剤。
この種類は肌に塗ることで、蚊は寄ってきますが“刺されない”というもの。
ただし「ディート」に関しては小さなお子様には使用できないなど、使用者によっては制限があります。
「イカリジン」は、1986年にドイツのバイエル社がディートに代わる物として開発した忌避剤。現在では世界各国で使用されています。メーカーによってはディートフリーで小さなお子様にも使える商品が続々登場しています。


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