七名(NANANA):竹義さん(TAKEYOSI)、ごめんな。
急に話が決まってしまって…。
竹義(TAKEYOSI):あの話決まったのか?
このおじさんは”ななな(NANANA)株式会社”の社長で、
貝の輸入販売の業者だ。
おじいさんの時代からの付き合いで、家で使うすべての
原貝は、この七名さん(NANANA)から買っている。
隣に座っているのは、その息子さんだ。
よし子(YOSIKO):コーヒーです。どうぞ。
七名(NANANA):奥さん、ありがとう。
昭和50年代(1975~)から貝ボタンに代わってプラスチックボタンが
普及してきた事、原貝の受注が減ってきた事、
息子さんがアパレル業を立ち上げた事をきっかけに、
事業を立て直すことに決めた事を説明し、それに伴って
貝の輸入販売業から撤退すると決めた事を
お父さんや、他の取引先にあいさつを兼ねて、
詫びに回っているそうだ。
七名(NANANA):申し訳ない。こんな形になってしまって…。
竹義(TAKEYOSI):うんうん。気にするな気にするな。
貝なんて俺一人で、捌き切れないくらいあるよ。
そんな事より、無理するなよ。