家の仕事 - 貝ボタンの仕事をしている時のイメージ音
ボタンの機械は旧式で、おそらくお父さんが
生まれる前の代物だ。
だから扱い方は難しい。
工業用ダイヤモンドの付いたカッターで
貝を切る時、すごく熱を持つので
水をかけて、冷やしながら切ります。
貝には海の塩が付いている。
その塩が水しぶきと一緒に飛び散るので、
機械はいつも塩だらけです。
機械にはのぞき窓があるが、汚れで見えません。
貝を握った時の感覚と、
長年の勘で貝を切るのです。
丸い形が少しでも欠けると、商品価値がないので
手の感覚はとても大切。
ボタンをくりぬいた後、小さな金槌で叩いて
耳と、芯に分けていきます。
出来たボタンは手作業で、良品と不良品に分け
数量を数えて麻の袋に入れる。
それを製造業者が買い付けて
穴をあけ、研磨し、薬品で晒して
ボタンとして売られます。
今は注文がないので、毎日
時間つぶしに貝を触る、家庭菜園をする、
家でテレビを見る、バイクで出かける、
お母さんとけんかをしている。このどれかです。