ある日お父ちゃんは、二階にある私たちの部屋にやってきました。
時々お父ちゃんは、私たちのいない時を見計らって二階に上ります。
二階には私たちの部屋を含めて4部屋あります。
隣の部屋はお客様用です。奥には2部屋ありますが、共に物置状態です。
お母ちゃんの道具やタンスに入った着物、以前住んでいた人のタンスや物品。
おじいちゃん(竹蔵:TAKEZOU)のタンスや昔聴いていた浪曲や演歌のレコード。
おばあちゃん(多津:TAZU)のタンスや長持ち(布団を保管するための木製の大きな箱)、生活用品。
電気商会をしていた時代の売れ残り商品や包装紙、物品。
お歳暮などでいただいた品や、大昔に使用していたと思われる皿・お椀などが大量にあります。
お父ちゃんが二階に上がってくる主な理由がこれです。
『定期預金通帳 〇×銀行』
私たちはいつも知らないふりをしていますが、お父ちゃんは定期的にこの通帳を取りに来ています。
竹義(TAKEYOSI):おい、ちょっと買い物に行ってきます。
お前は留守番(Caretaker)をしなさい。
蒔(MAKI):はい、わかりました。
竹義(TAKEYOSI):おい!!これを見ろ!!
これを買い物をしていた時に見つけたんだ。良品だ!!
お父ちゃんは生活費を確保するために定期預金を解約した後、そのお金で食料品を買いました。
お父ちゃんはその途中でこのホームウェアを見つけて、買ったそうです。