前回のお話竹之(TAKEYUKI)は学校を卒業した後、その電気店で働きながら
電気製品の修理から販売方法までを学んで、
更に仕入れ先まで紹介してもらったんだ。
この家の玄関から入ってすぐ、単車が置いてあるだろう?
今は物置になってしまっているが、その奥に広いスペースがあったんだ。
そこで電気商会を始めたんだ。
昔の電球に使われていた”二股ソケット”や”アイロン”などが、
飛ぶように売れていたよ。
貝ボタンの仕事は忙しい上に、電気商会も忙しい…。
忙しくててんてこまいするようだ。
客:アイロンをください
竹義(TAKEYOSI):はい、分かりました!!
竹之(TAKEYUKI):毎度、ありがとうございます!!
販売促進用POP:新製品!!最新型アイロン売れてます!!三男の竹文(TAKEFUMI)は成績優秀なので、高校に進学した。
しかし、彼も巻き込んで店の手伝いをしてもらったよ。
冷蔵庫を担いで電車に乗り込み、奈良や大阪に
売りに行ったものだ。テレビもよく売れた。
あの時代はすごく面白かったよ。
眠たかったので、くだらない質問をしてしまった。
電気店が成功しているはずがない。
もし成功していれば、私たちは電気店の3姉妹だ。
竹義(TAKEYOSI):俺は寝る。お前たちも早く寝ろ。